千葉市・空手道武現塾が発信する自主トレの薦め
「自主トレ、やってるか?」
空手道武現塾 健心会・代表 石塚克宏(千葉市)
こんにちは。空手道武現塾の石塚です。
今回は「自主トレ」について書かせていただきます。
1. 昔の習い事事情と今の違い
私が子供の頃、育ったのは今よりもはるかに小規模な町でした。
当時「習い事」といえば、近所にあったのはそろばん塾くらい。あとは少年野球か相撲のスポーツ少年団ぐらいです。
私は相撲を選びました。理由は単純です。野球を選ぶと、夏にプールへ行けなくなるから(笑)。今思えば浅はかですが、それくらいの選択肢しかなかった時代です。
逆に言えば、自主的に何かに取り組むことが当たり前だったとも言えます。

2. 今どきの子供たちは忙しい!
時代は大きく変わりました。
今の子供たちは実に多くの習い事をしています。水泳、ピアノ、英会話、サッカー、ダンス、塾、プログラミング…中には週7回、毎日何かしら予定が入っていて、休む日がない子もいます。
中高生になると、さらに大変です。
部活に塾にテスト勉強に…本当に毎日が目まぐるしく、空手の稽古も「週に1回行ければいい方です」という子も少なくありません。
でも、ここで言いたいのです。
それでも「強くなりたい」のであれば、自主トレは必要だと。
勿論、これはすべての子に当てはまるとは思っていません。
空手を健康や運動の一環としてやっている子もいます。そういう子にまで「やれ」とは言いません。
でも、黒帯を目指す、試合で勝ちたい、もっと上手くなりたい。そう思っているなら、今一度考えてほしいのです。
3. 週1回だけでは、なかなか身に付かない
稽古が週1回。これで十分に上達するのは、白帯、オレンジ帯など最初の時と余程センスがある子です。
多くの場合、1週間空いてしまうと前に習ったことを、全てでは無いにせよ忘れてしまい、また同じミスを繰り返すことになります。
よくあるケースですが、3年、4年と道場に通っていても、「この技を前に出て1人でやってみて」と言うと、出来ない子が意外と多いのです。
週1回の稽古として、年間40回。3年間で約120回。
それだけやっても、頭と身体に定着していないのです。
なぜか?
その一つの理由として、「空手を空手の日だけのもの」にしてしまっているからです。
稽古が終われば、もう完全に空手から気持ちが切り離されてしまっている。復習もせず、次の週になってまた一からやる。
それでは、なかなか上達しません。
4. ほんの5分の自主トレで、未来が変わる!
ここで強く伝えたいことがあります。
「たった5分でもいい。丁寧に、自主トレをしてみよう」
私が推奨しているのは、壁に手をついての空蹴り(前蹴り・回し蹴り)です。
片足50回ずつ、左右で100回。
丁寧にやっても5分もかかりません。
それを週に1回でも、いや、出来るなら週に2回。
3ヶ月、半年と続けたら、明らかに蹴りの質が変わってきます。
そして、やっていない子との差はどんどん広がります。

5. 私自身の「自主トレ」体験
少しだけ、私の昔話をさせてください。
高校生の頃、私は「大道塾に入門する」と決意しました。
その日から、私は左右の回し蹴りを毎日合計1000回、1年半続けました。休んだのは2日だけでした。
1回20分くらいで終わるトレーニングです。
我流でしたが、しっかりと丁寧にやり続けた結果、大道塾に入門した時、先輩方にこう言われました。
「どこの道場でやってたの?」
当時はその意味がよく分かりませんでしたが、今ならはっきり分かります。
やっていた人の蹴りと、やっていない人の蹴りは全然違うのです。
もし、そこに指導が加わっていたら?
もし、週に数回でも先生のもとでチェックしてもらえていたら?
その上達速度は何倍にもなっていたと思います。
6. 自主トレをどうやって始めるか?
では、具体的にどう始めればよいか?
最初から毎日やろうとすると続きません。
まずは週に1回、5分だけでいいのです。
例:
- 月曜日は前蹴り片方50回ずつ
- 金曜日は回し蹴り片方50回ずつ
これだけで週2回、10分の自主トレです。
でも、半年後には蹴りが全く違うものになります。
「続けること」が何よりも大事なのです。
7. 自主トレをやる子は、目に見えて上達が早い!
これは道場に通っている皆さんを見ていて、日々感じることです。
やっている子は明らかに分かります。動きが違う、姿勢が違う、そして成長のスピードが違う。
逆に、週1回の稽古だけで「何年も同じ場所で足踏みしている」ような子もいます。
それでは、せっかくの努力がもったいない。
8. 大事なのは「継続」と「丁寧さ」
たった1種目でも良いのです。
5分間、丁寧にやる。それを継続する。
そして、これを1年、2年、3年と続けていけば、やっていない人とは明確な差がつきます。
条件はたった2つ。
- 丁寧にやること
- 継続すること
この2つを守るだけで、自主トレの効果は絶大です。
9. 昇級したいなら、自主トレは必須
ここからは道場生のみんなに向けて、ちょっと厳しいことも書きます。
「昇級したい」「強くなりたい」と思っているなら、週1回や2回の稽古だけでは足りません。
空手も部活と同じ。部活では毎日のように練習しますよね?
空手だけ「週1回でいいや」では通用しません。
部活の試合で勝つには練習が必要なように、空手で帯を上げたい、試合に出たいと思うなら、それ相応の努力が必要です。

10. 無理強いはしないけれど…
中には「強くなりたいわけじゃない。ただ健康のために体を動かしたい。帯の事は気にせず仲間と一緒に空手をやりたい。」という子もいます。
それはそれで素晴らしい目標です。
そういった子には、無理に自主トレを強制するつもりはありません。
ただし、その場合は昇級や試合は目指さない方が良い、ということも覚えておいてください。
武道は段階的な成長を重んじる世界です。
何もせずに帯が上がるということはありません。
11. 最後に、もう一度伝えたいこと
道場生のみんなへ。
昇級したい、強くなりたい、試合で勝ちたいと思っているなら…
頑張れ!つまり、自主トレは「ずっとやれ」ってことだ。
「やってみようかな…」と思った時が、スタートのタイミングです。
まずは今週、5分だけやってみよう。
壁に手をついて、ゆっくり丁寧に前蹴りを50回。
それだけでいい。
1年後、君の蹴りは間違いなく別人のように変わっている。
やるか、やらないか。
その差は、やがて大きな差になる。
おわりに
空手の上達には、稽古と同じくらい「日々の意識と取り組み」が大切です。
ほんの少しの積み重ねが、将来の自分を大きく成長させてくれます。
まずは週に1回、5分間の自主トレから始めてみましょう。
頑張れ!って事だ。
