直ぐ行動する人、後回しにする人 | 空手 千葉市
空手道武現塾 師範の石塚克宏です。
今回は、私が日々の道場運営や人生経験の中で強く感じているテーマ、**「直ぐ行動する人」と「後回しにする人」**についてお話ししたいと思います。
皆さんは普段、頼まれごとや提案、連絡を受けたとき、どんな行動を取りますか?
**「よし、すぐやろう!」と動き出せるタイプですか?
それとも、「あとでやろう…」**と後回しにしてしまうタイプですか?
この「直ぐ行動できるかどうか」の差は、実は人生や仕事、稽古の成果を大きく左右する大切なポイントです。
今日は私自身の経験や、出会った方々のエピソードを交えながら、深掘りしていきたいと思います。
1. できる人は「即決即断」! 〜凄い人ほどレスポンスが早い〜
私がこれまで出会ってきた、いわゆる「できる人」「結果を出している人」は、例外なくレスポンスが早いです。
例えば、ビジネスで成功している方や、著名な経営者、トップアスリートなど。
彼らはお願い事やメールの返信がとにかく早いんです。私は反省ですな(´・ω・`)
これは私の体験談ですが、過去にある尊敬する先生に相談のメールをしたとき、ものの5分で返信が来て驚いたことがありました。しかも、とても気さくで丁寧な内容で、私の疑問にすぐ答えてくださったんです。
逆に、あまりうまくいっていない人や、いつも忙しい忙しいと言っている人に限って、連絡が遅かったり、返事が来ないままになってしまうことが多いと感じます。
この違いは何なのか?
私なりの結論は、
「できる人は、行動の優先順位を正しく判断し、すぐにできることはすぐやる習慣がある」
ということです。忙しいから早くやらないと忘れてしまうって事もあるでしょうね。
「後でやろう」と思った瞬間、やらない可能性が一気に高まります。私は後回しにするとかなりの確率で忘れますので、早めにやります。
後でやろう、明日やろう、週末やろう……結局やらずに時間だけが過ぎていくこと、誰しも経験があるのではないでしょうか?
だからこそ、**「今やれることは今やる」**という意識が、人生を切り開く力になるのだと思います。
2. 「直ぐやる課」の発想 〜マツモトキヨシ創業者の行動力〜
さて、皆さんは「直ぐやる課」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、あの有名なドラッグストア「マツモトキヨシ」の創業者であり、かつて松戸市の市長を務めた松本 清さんが作った部署の名前です。

彼は市長時代、「もっと市民の役に立つ行政を!」という思いから、通常の役所業務では処理が遅れがちな市民の要望や苦情に対して、**「すぐできることは、すぐやる!」**をモットーに「直ぐやる課」を設置したそうです。
例えば「道路の街灯が切れている」「公園の遊具が壊れている」といった市民の声を聞き、
**「あ、それならすぐ直せます!」**と動ける人たちがその場で対応。
これによって、役所への信頼も増し、市民サービスの満足度が一気に上がったそうです。
この取り組みは全国に広まり、多くの自治体が「直ぐやる課」やそれに類する部署を作ったと聞きます。
私たちの日常や仕事の中でも、この「直ぐやる課」の発想は大切だと思います。
「後でやろう」は一見ラクに見えて、結局は問題を大きくし、時間を奪い、信頼も損ねる。
それなら、今すぐやる方がよっぽど効率的で気持ちもスッキリする。
この考え方は、私たち空手の稽古や日々の暮らしにも深く通じるものがあります。
3. 自分の人生を変えた「即決即断」の実体験
私自身、「直ぐ行動する大切さ」を実感した大きな体験があります。
それは、今の私のトレーニングスタイルに大きな影響を与えた、パワーリフティングとの出会いです。
21年前、私はある雑誌の広告を見て、「ベンチプレスセミナー開催!」という告知に目を止めました。
主催者は、私が今もトレーニングの師と仰ぐノーリミッツの三土手大介さんです。
「これは面白そうだ!行ってみよう!」と、何も迷わず即決でセミナーに申し込みました。
そして実際に参加してみると、これが衝撃でした。
「この理論、この技術は空手にも必ず活かせる!」と確信した私は、すぐに三土手さんにパーソナルトレーニングの予約をお願いしました。
それから21年。三土手さんのもとで学んだ知識や身体の使い方は、私の空手の稽古や指導法に大きな影響を与え続けています。
もし、あのとき「また今度にしよう」「忙しいし…」と迷っていたら、きっとこの学びも、今の自分の技術の幅もなかったでしょう。

逆に、チャンスを逃してしまった経験も数えきれないほどあります。
特にプライベートでは、後になって「あのとき行動しておけば良かったなぁ」と思うことが多々あります。
そのたびに痛感するのが、
**「チャンスの神様は前髪しかない」**という言葉です。
これは、チャンスは目の前に来たときに掴まなければ、すぐに通り過ぎてしまうという意味です。
「また今度」「そのうち」は魔物であり、未来を削る言葉だと、身をもって学んできました。
4. 空手道場運営での「直ぐやる」実践例
道場の運営でも、即決即断の行動力が成果を生む場面はたくさんあります。
2014年に始めた「シャルム西千葉教室」の開設も、その一つです。
当時、地域の方に向けて「無料護身術教室」を開催していた際、参加された親子の方から相談がありました。
「先生、うちのマンションの集会所でも空手の指導をやってもらえませんか?」と。
一瞬「どうしようかな?」と迷いはしましたが、その場で**「やりましょう!」**と即答し、スケジュールを決めて動き出しました。
結果的に、この教室は地域の方々にとても喜ばれ、多くの生徒さんとの新しい出会いの場にもなりました。
もしあのとき「考えておきます」と言っていたら、今の形はなかったと思います。
やはり、行動はチャンスを呼び寄せるのだと強く実感した出来事でした。
5. 空手の稽古も「直ぐやる」が上達のカギ
空手の稽古でも、**「直ぐやる」「後回しにしない」が上達のカギです。
先生に指導を受けたとき、何か気づきを得たとき、「すぐにやってみる」**ことが大切です。
例えば、「もっと腰を落として」「軸を意識して」と言われたら、その瞬間からすぐに意識を変える。
「次回の稽古でやろう」では遅いのです。
また、他の人の技を見て「いいな」と思ったことは、その場で真似してみる。
こうした「すぐやる」姿勢の積み重ねが、確実にあなたの上達を加速させます。

6. 直ぐ行動するための3つのコツ
最後に、誰でも「直ぐ行動する人」になれる3つのコツをお伝えします。
① 「後でやる」を封印する
「後でやろう」と思った瞬間に「今やろう」と口に出して言う。
小さなことでも「今やる」意識が、行動力の基礎になります。
② 小さなことこそ即行動
メールの返信、挨拶、身の回りの整理。
こうした小さなことの即行動が、大きな行動力につながります。
③ 完璧主義を捨てて動きながら修正
完璧に準備が整うのを待つのではなく、まずやってみる。
動きながら修正していくくらいで十分です。
7. 「直ぐ行動」は人生を変える力
「直ぐ行動する人」と「後回しにする人」。
たったこれだけの違いが、長い目で見れば大きな成果の差を生みます。
空手の稽古も、仕事も、プライベートも、結局は**「行動したかどうか」**が全てを決めます。
空手道武現塾の稽古でも、ぜひ「直ぐやる」を意識してください。
先生に言われたこと、見て気づいたこと、ふと感じたこと。
「後でやろう」ではなく、「今、やる!」の習慣が、あなたを強く、しなやかに、魅力的な人間へと成長させてくれるはずです。
この文章を読んだ今、あなたは何をしますか?
「また後で考えよう」ではなく、ぜひ**「今」**、小さな一歩を踏み出してみてください!
