丹田呼吸、腹圧呼吸、腹式呼吸

空手道武現塾の石塚克宏です。

今日は稽古がお休み。少年部の稽古の時にやっている丹田呼吸などの呼吸法の事を書きたいと思います。写真も無く、長文なのでお時間のある方、どうぞ。

マインドフルネスとかで世間でも瞑想が流行っているそうですね。
瞑想して呼吸(私は丹田呼吸)を整えるとリラックスできて 集中力が増します。また自律神経を整える事が出来るとの事です。自律神経は 呼吸・血液循環・体温調節・消化・排泄・生殖・免疫などの機能を無意識に調整しております。その中で唯一自分でコントロール出来るのが呼吸です。私は今でも筋トレで重い重量をやる前は2〜3分かけて丹田呼吸をやります。リラックス出来て、上がりそうもない重量でもクリアー出来る事は珍しくありません(勿論、失敗する時もありますが…)。

余談です。私は福岡で指導員時代に速読を習っていた時期がありました(そこで丹田呼吸を習ったのです)。と言っても1分間で1冊を読むとかの達人とは程遠く千葉に引っ越してしてからはやらなくなったので出来ません。1ヶ月に何回か通う程度でしたので当時もたいした事は出来ませんでした。映画の字幕(15文字の2行)がビッシリ書かれている文字を「読む」のでは無く、瞬間的に映像として焼き付けて登場人物の表情を見ながら頭の中で字幕を理解出来るくらいまでにしか出来なかったです(この程度の事は訓練無しでもやってる人はいますね)。 また、ある短大生は英単語を覚える時に丹田呼吸をやってから勉強するとかなりの効果があったそうです。

当時、習った事はへその下7㎝が丹田(身長150㎝の小柄な人も190㎝の人も同じなのはおかしいと当時から思っていましたが…)と教わりましたがようは下っ腹って事ですよね。そこへ意識を落とし込んで鼻から4秒かけて吸って溜め込みます。1秒〜2秒止めて、吸った時間の2倍以上の8秒以上の時間を掛けて息を細く長く吐きます。その時に息は吐き切りません。気持ち的に3割くらいは息を残すのがポイントです。この4秒とか8秒は目安です。ようは吸った時間の2倍以上の時間をかけてゆっくり吐くのと吸ったら少しの時間を止めるのがポイントです。でも、これを試合直前に突然1回やったから集中できる、ってものではありません。筋トレや稽古と同じように練習が必要です。最初は何も変わらないと思います。私は丹田呼吸をしていると手がポッカポッカ暖かくなり手がグローブのように大きくなる感覚になります。あるお坊さんにその事を話したらその方はそこまではまだ出来ていないと言っていましたので何事も練習って事ですね。 また、夜寝る前にやるとグッスリ眠れます。 お酒を飲んでしまうとダメですけど(-_-;)

以前、テレビでスタンフォード大学でやっているIAP呼吸法の事を紹介していました。
凄く簡単に説明しますと腹式呼吸では無く、腹圧呼吸です。
腹式呼吸は息を吸う時にお腹を膨らませて、吐く時にお腹を引っ込めます。
腹圧呼吸では吐く時にお腹を膨らませます。そして、吸う時もその状態を維持したまま呼吸します。腹筋に力が入ったまま(腹圧を高めたまま)行う訳です。上半身が大きく動きません。
効果としては体幹がしっかりとして安定する事により姿勢が良くなります。すると中枢神経と体の連携がスムーズになる。各パーツがあるべき箇所にきちんと収まるので体調がベストな状態になるって事だそうです。

けど、そのような呼吸法は日本では密息と言って戦国時代から伝わっています。忍者が戦の時に死んだふりをしなくてはいけない時にこの腹圧呼吸(密息)をやっていたそうです。死んだふりしてるのに肩でハーハー息をしていたら殺されちゃいますからね。

時間があったら稽古後にリポーズやって、最後の〆で最低5分くらい時間を掛けて丹田呼吸の時間を設ける稽古を考えていますが、それは常設道場が決まってからの話です。早く、見つけたいです。どこか無いかなぁ〜(^_-)-☆